日常を忘れ美味しい食事やきれいな景色を楽しみたい、そんな思いから、旅行を自分へのご褒美にしている人も多いでしょう。
しかし、充実した内容の旅行ほど費用が多くかかるのが現実です。
そんなときに便利なのがトラベルローン。
トラベルローンとは、旅行費用の支払いのみに利用できるローンのことです。
この記事では、おすすめ7社のトラベルローン比較や利用時の注意点などをご紹介します。
この記事でわかること
- トラベルローンとは旅行費用の支払いのみに利用できるローンのこと
- 原則として安定した収入がある18歳以上の人が利用可能
- 親の同意がある場合は学生でも利用できる
- 大きく分けて旅行会社が扱うタイプと金融機関が扱うタイプがある
- 旅行会社のトラベルローンの金利は10~12%前後が一般的
- 一般的には出発の1週間前までの申し込みが必要
- 急な旅行の場合や現地での費用も借りたい人はカードローンがおすすめ
トラベルローンとは旅行費用の支払いのみに利用できるローンのこと
トラベルローンとは、旅行費用の支払いのみに利用できるローンのことです。
1回の旅行費用のみ分割して払いたい場合におすすめ。
他社からすでにキャッシングやカードローンで借入をされている方はトラベルローンを利用することは難しく、まず完済をした上で改めて申込がよく、それまでは返済専用であるおまとめローンおすすめです。
クレジットカードを持っていない人でも利用できるため、大学生が卒業旅行の際に利用するケースも多くみられます。
トラベルローンを扱っている会社は大きく分けて旅行会社系と金融機関系がある
トラベルローンを扱っている会社は大きく分けて2つあります。
1つ目は旅行会社が扱っているタイプ、2つ目は金融機関が扱っているタイプです。
金融機関は銀行の他、信販会社などでも取り扱いがあります。
両者の違いを表で確認してみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
旅行会社のトラベルローン | ・旅行の申し込みと同時にトラベルローンの申し込みができる ・高校生を除く18歳以上から利用できる | ・金融機関系より金利が高め ・利用できるのは自社で申し込んだ旅行のみ |
金融機関のトラベルローン | ・銀行系のトラベルローンは一般的に金利が低め | ・20歳以上でないと申し込みできない ・資金使途確認書類の提出が必要 |
旅行会社のトラベルローンは18歳以上は申し込み可能です。
ただし、20歳未満や学生の場合は親権者の同意や連帯保証が必要になります。
一方、銀行のトラベルローンは、旅行会社のトラベルローンより金利が低めなことが特徴です。
しかし、利用時には資金使途確認書類の提出が必須なため、多少の手間がかかります。
資金使途確認書類には以下の内容が必要で、旅行会社が発行したものでなければいけません。
- 対象者の氏名
- 支払い先
- 金額
- 利用目的
- 作成日時
学生の場合は、銀行系も旅行会社系と同様に、親権者の同意や連帯保証が必要になります。
多目的ローンやフリーローンとの大きな違いは利用目的
トラベルローンは目的が明確なため、多目的ローンの一種とも考えられます。
実際に、金融機関ではトラベルローンより多目的ローンとして扱う方が一般的です。
そして、多目的ローンを調べているとよくでてくる言葉が、フリーローン。
自分に適したローンを選ぶために、3者の違いを確認しておきましょう。
トラベルローン | 多目的ローン | フリーローン | |
---|---|---|---|
金利 | 多目的ローンと同等もしくは高い | トラベルローンと同等もしくは低い | トラベルローン・多目的ローンより低い |
審査基準 | 緩い | やや緩い | 厳しい |
目的 | 旅行代金のみ | 旅行・教育・結婚・治療・葬儀など | 自由 |
資金使途確認書類の必要性 | 無し | 有り | 無し |
共通点 | ・カードなし ・1回の申し込みで1回の利用のみ ・担保や保証人は不要 |
トラベルローンを利用できる人|審査基準|必要書類
まずは自分がトラベルローンを利用できるのか、審査基準や必要書類を確認しておきましょう。
トラベルローンを利用できるのは安定した収入がある18歳以上の人
旅行会社のトラベルローンを利用できるのは、以下の項目全てに該当する人です。
- 高校生を除く18歳以上の人
- 安定した収入がある人
- 電話連絡が可能な人
学生の場合は、親権者の同意や連帯保証が必要になります。
旅行会社のトラベルローンは、本人に収入がなくても親権者の同意がある場合は申し込み可能です。
一方、金融機関のトラベルローンや多目的ローンは、本人に安定した収入がない場合には申し込みできません。
年齢も20歳以上となるため、旅行会社のトラベルローンより多少条件が厳しくなります。
トラベルローンの審査基準は比較的緩め
旅行会社のトラベルローンの審査は、オリエントコーポレーション・ジャックス・セディナ・アプラスなどの信販会社が行います。
そのため、審査基準は各信販会社に沿うものとなり、特別に厳しいものではありません。
以下の項目に該当する人は、過度な心配の必要はないでしょう。
- 安定した収入がある
- 他社からの借入金がない、もしくは、あっても少額
- 信用情報に問題がない
信用情報機関とは、貸金業者と個人の顧客との間で交わされた貸付契約に関する情報が登録されている機関のことです。
氏名や生年月日のほか、貸付の金額・残高・元本または利息の支払の遅延の有無などが登録されています。
つまり、クレジットカードやローンの支払いが滞っていないかがポイントということです。
他社からの借入金がある場合は、年収の1/3に近づいていないかがポイントになります。
一方、銀行系のトラベルローンは信販会社に比べ、審査基準が厳しい傾向があります。
申し込みから借り入れまでは1週間程度の時間がかかることが多いです。
必要書類は本人確認書類と収入を証明できる書類
トラベルローンを申し込む際には以下の書類が必要になります。
本人確認書類 | ・運転免許証 ・健康保険証 ・パスポート ・住民票 ・印鑑登録証明書 |
---|---|
本人確認の補助書類 | 発行日または領収日が3ヶ月以内の社会保険料や公共料金の領収書 |
本人もしくは親権者の収入を証明できるもの | ・所得証明書 ・給与明細書 ・確定申告書 ・源泉徴収票 ・課税証明書 |
各社により本人確認書類と認められる書類は多少異なりますが、上記の中から1点もしくは2点必要になるケースが多いです。
金融機関のトラベルローンの場合は、資金使途確認書類も必要になります。
トラベルローンのおすすめ6選
トラベルローンは、各社で金利や返済方法などの違いがあります。
ここでは、おすすめのトラベルローンを一覧で比較できるよう表にしました。
なお金融機関系の多目的ローンは、大手銀行・地方銀行・信託銀行・信用金庫・ネット銀行などでそれぞれ扱っており、全てを比較することは困難です。
そのため、今回は旅行会社5社+銀行1社の計6社で比較をしています。
H.I.S.トラベルローン | JTBトラベルローン | 近畿日本ツーリスト|トラベルローン | スカイツアーズ|CBSトラベルローン | 旅工房|旅の分割払いサービス | 楽天銀行|トラベルローン | |
---|---|---|---|---|---|---|
実質年率 | ・一般:9.87%~12.2% (分割回数により異なる) ・学生優遇金利:8.98%~9.71% (分割回数により異なる) | 11.9% | 12%前後 (分割回数により異なる) | 9.88%~12.2% (分割回数により異なる) | 9.87%~12.0% (分割回数により異なる) | 11.5% |
シミュレーション(10万円6回払いの場合) | ・月17,216円 ・総額103,296円 | ・初回17,500円 ・2回目以降17,200円 ・総額103,500円 | ・月17,254円 ・総額103,524円 | ・初回17,300円 ・2回目以降17,200円 ・総額103,300円 | ・初回17,299円 ・2回目以降17,200円 ・総額103,299円 | ・月18,000円 ・最終月14,132円 ・総額104,132円 |
返済方法 | ・均等分割払い (3・6・10・12・15・18・20・24・30・36回) ・ボーナス併用分割払い ・ボーナス一括払い ・ボーナス2回払い | ・均等分割払い (1・3・6・10・12・18・24・30・36・42・48回) ・ボーナス併用分割払い ・スキップ払い | ・均等分割払い (3・6・12・18・24・30・36・42・48回) ・ボーナス併用分割払い ・ボーナス一括払い ・スキップ払い (次年度就職予定の学生のみ) | ・均等分割払い (3・6・10・12・18・24・36回) ・ボーナス併用分割払い | ・均等分割払い (3・6・12・15・18・20・24・30・36・42・48回) ・ボーナス併用分割払い | ・借入金額50万円以下分割払い:月1万円以上返済 ・借入金額50万円超100万円以下分割払い:月2万円以上返済 ・ボーナス併用分割払い |
借入可能金額 | 旅行代金の範囲内 | 3万円以上で旅行代金の範囲内 | 4万円以上で旅行代金の範囲内 | ・20歳以上:3万円~200万円 ・18歳~19歳:3万円~30万円 | 3万円以上で旅行代金の範囲内 | 10万円~100万円 |
その他 | ・ボーナス払いは1ヶ月ごとに0.5%が加算される | ・月払いの金額は3,000円以上 ・ボーナス併用払いの増額返済金額は返済額の50%以下 ・スキップ払いの据置月数は7ヶ月以内 ・据置期間中は利息が上乗せされる | ・スキップ払いの据え置き期間は12ヶ月を限度として、就職した年の5月まで ・据置期間中は利息が上乗せされる | ・ボーナス併用払いの増額返済金額は返済額の50%以下 |
各社で多少の違いはありますが、均等分割払いの場合の実質年率は10%〜12%前後が一般的です。
H.I.S.トラベルローンは学生優遇金利がある
H.I.S.トラベルローンの特徴は、学生優遇金利があることです。
一般の金利は9.87%〜12.2%ですが、学生優遇金利は8.98%〜9.71%と低く設定されているため、学生の卒業旅行に向いています。
10万円を借り入れ6回払いで返済した場合の一般の利息は3,296円ですが、学生の場合の利息は2,846円とお得。
学生優遇金利は他のトラベルローンにはないメリットです。
審査は株式会社オリエントコーポレーションが担当します。
JTBトラベルローンは返済方法が豊富にある
JTBトラベルローンの特徴は、返済方法のバリエーションが豊富なことです。
均等分割払いは最大48回まで可能なため、多額の借入の際も毎月の負担額が軽減されます。
他にはボーナス併用払いや支払月を据え置けるスキップ払いが利用可能です。
審査は株式会社セディナが担当します。
近畿日本ツーリストのトラベルローンは就職してからの返済が可能
近畿日本ツーリストのトラベルローンの特徴は、学生の支払い方法の融通が利くことです。
均等分割払い・ボーナス併用分割払い・ボーナス一括払いの他、次年度就職予定の学生はスキップ払いが選択できます。
初回返済月を12ヶ月を限度として就職した年の5月まで伸ばせるため、自分で収入を得てからの返済が可能です。
審査は株式会社オリエントコーポレーション、もしくは株式会社ジャックスが担当します。
スカイツアーズのCBSトラベルローンは200万円までの借り入れが可能
CBSトラベルローンは、ANAの代理店であるスカイツアーズが扱っているトラベルローンです。
借入可能金額は3万円〜200万円と金額が大きいため、海外旅行を計画している人やANAのマイレージを貯めている人に向いています。
審査はCBSフィナンシャルサービス株式会社が担当します。
旅工房の旅の分割払いサービスはこだわりのある旅行ができる
旅工房の旅の分割払いサービスの特徴は、方面別のトラベルコンシェルジュが専任で旅行受付の担当をしてくれることです。
こだわりのある旅行をしたい人に向いています。
審査は株式会社セディナが担当しています。
楽天銀行のトラベルローンはインターネットで完結する
大手のネット銀行である楽天銀行が扱うトラベルローンは、楽天トラベルを利用する人におすすめです。
旅行会社のトラベルローンではないため、どの旅行会社で申し込みをしても楽天銀行のトラベルローンは利用可能。
楽天銀行の口座を持っている人は手続きがスムーズに進みます。
トラベルローンのメリットデメリット
トラベルローンは旅行費用に特化したローンです。
目的が定められている分、メリットとデメリットの両面が存在します。
メリット | デメリット |
---|---|
・旅行会社で申し込みができる ・カードローンより金利が低い ・学生の優遇措置がある ・お金を借り過ぎる心配がない | ・借入できる金額は旅行費用のみで、現地での費用やお土産代は含まれない ・申し込みから借り入れまで1週間程度時間がかかる ・学生は親の同意が必要なため、内緒で利用できない |
メリットの1つめは旅行会社で申し込みができること
メリット1つ目は、旅行会社で申し込みができることです。
旅行会社の店頭で旅行の申し込みをした場合、その場でトラベルローンの申し込みも可能。
手続きが1本化できるため、あちこちに連絡をする煩わしさがありません。
メリットの2つめはカードローンより金利が低いこと
メリット2つ目は、カードローンより金利が低いことです。
トラベルローンの金利は10%〜12%前後が一般的。
対するカードローンの金利は銀行系は14%〜15%、消費者金融系は15%〜18%が一般的です。
トラベルローンは目的が明確であり、旅行費用以外の借り入れができないことから、カードローンより低めの設定になっています。
お金を借りる際に金利が低いことは大きなメリットでしょう。
メリットの3つめは学生の優遇措置があること
メリット3つ目は、学生の優遇措置があることです。
H.I.S.トラベルローンは、学生が利用する場合は一般より0.89%〜2.49%金利が低くなります。
近畿日本ツーリストでは、初回返済月を12ヶ月を限度として、就職した年の5月まで伸ばせる制度があります。
このような学生優遇措置は他のローンにはないメリットでしょう。
メリットの4つめはお金を借り過ぎる心配がないこと
メリット4つ目は、お金を借り過ぎる心配がないことです。
トラベルローンは、1回の申し込みに対して1回の旅行費用に該当する費用のみが借り入れの対象です。
一方、カードローンは限度額の範囲内であれば何度でもお金が借りられます。
便利な反面、使い過ぎの不安を抱く人もいるのではないでしょうか?
その点、トラベルローンは借りられるお金が限られているため、借入金が増える心配がありません。
デメリットの1つめは借入できる金額は旅行費用のみで、現地での費用やお土産代は含まれないこと
デメリット1つ目は、借入できる金額は旅行費用のみで、現地での費用やお土産代は含まれないことです。
トラベルローンで借入できる金額は旅行費用のみ。
現地での食事やレジャー費用、お土産代などは含まれません。
現地で使うお金も借りたい場合は、他の方法も検討してみましょう。
デメリットの2つめは申し込みから借り入れまでに1週間程度の時間がかかること
デメリット2つ目は、申し込みから借り入れまでに1週間程度の時間がかかることです。
そのため、出発の1週間ほど前までに申し込みを行わなければなりません。
出発まで1週間をきっている場合は、他の方法を検討した方が良いでしょう。
デメリットの3つめは学生は親の同意が必要なため、内緒で利用できないこと
デメリット3つ目は、学生は親の同意が必要なため内緒で利用できないことです。
学生がトラベルローンを利用する場合は、原則として親権者の同意や連帯保証が必要です。
そのため、親権者に内緒でトラベルローンの利用はできません。
どうしても知られたくない場合は、自分の収入で申し込める借り入れ方法がおすすめです。
出発まで時間がない場合や現地で使うお金も借りたい人はカードローンがおすすめ
出発まで時間がない場合や現地で使うお金も借りたい人は、カードローンを検討してみましょう。
消費者金融のカードローンは、申し込みから借入まで最短30分で終わるため、急な旅行でも借入可能です。
さらに、借入金額は限度額の範囲内である場合は自由なため、現地で使う費用を含めた旅行費用が借りられます。
審査基準はトラベルローンと同等程度。
アルバイトやパートでも、安定した収入がある人の場合は通る可能性が高いです。
気になる金利はトラベルローンより若干高めですが、短期間の借入の場合はそれほど大きな金額の差は生じません。
一例として、JTBトラベルローンと大手消費者金融プロミスで比較してみましょう。
10万円を6ヶ月間借入した場合の返済シミュレーション
JTBトラベルローン | プロミス |
---|---|
・初回17,500円 ・2回目以降17,200円 ・総額103,500円 | ・毎月17,542円 ・総額105,254円 |
両者の総額の差は1,754円です。
急な借入にも対応できるうえ、現地での費用も含めて借りられることを考慮すると、それほど大きな差に感じない人も多いでしょう。
さらに、初めて利用する場合は30日間無利息が適用されます。
そのため、30日以内に返済できる人はトラベルローンよりカードローンの方が得になる可能性もあります。
まとめ
旅行は非日常を味わえる娯楽。
だからこそ、お金の心配は最小限に抑えたいものです。
旅行費用や旅行後の生活費が心配な場合は、トラベルローンを利用してみましょう。
出費がかさみがちな旅行費用の一時的負担が軽減されます。
旅行までに時間がない場合や現地での費用も借りたい場合は、カードローンがおすすめ。
限度額の範囲内は何度でも借り入れ可能な上、返済も好きなタイミングでできます。
今は、低金利で旅行の費用が借りられる方法が複数ある時代。
自分に合った借り入れ方法を見つけて、安心して旅行を楽しみましょう。
参考オンライン資料